ホーム > ナンセンス > ゲームあれこれ > DQ6プレイ日記 その1 |
たまたまDQ6(ドラクエ6)なるゲームをやることになったので、試しにプレイ日記をつけてみることにした。都合の悪いことがあってもリセットはしない、という条件のもとにプレイし、起こったことをなるべく正確に日記形式で書いていくつもりである。DQ6を知らない人が読んでもそこそこ楽しめるように書くつもりだが、ネタばれは多々含まれてしまうと予想されるため、これからプレイしようという人は読まない方がよいかもしれない。そこは各自でご注意いただきたい。 |
オープニングでパイナップル頭の男が横っちょから飛び出してきたのを見て、主人公の名前をパイナップルにしようと決意する。ところが名前は4文字までしか入らないので、やむなくパパイヤとする。 名前を入力した数分後、パイナップル頭が主人公ではないことにようやく気づくがもう遅い。 |
村長に山の下の町のバザーでお祭り用の冠を買ってくるように頼まれる。なんでも毎年買いに行っている爺さんが体調不良だとか。はは、お使いイベントね。ひとっぱしり行ってきますか。 …とふらりと故郷を飛び出したところ、2回目の戦闘で早くも瀕死になる。しまった。慌てて村に戻りかけたところを、変な格好の草3体に襲われ、逃げられずにあっさり全滅。以降、次の町へたどり着くまでに3回全滅を食らう。RPGで序盤からこんなに死んだのはウィザードリィ以来である。初めての買い物がこんなに危険なものだったとは…これまで毎年買い物に出ていたという爺さんが偉大に見える。さらに「このあたりは敵が弱いから」と山でのんきに昼寝している金髪のドラ息子を発見。主人公の妹に気があるとかで、なれなれしくアニキ呼ばわりしてくる。そのアニキがついさっきすぐ側でモンスターに襲われて死んだのは見ててくれたかい? バザーの町で最初に買ったのは、頼まれていた冠ではなく「おなべのふた」。別にふたが好きなのではない。慎重に買い物をするつもりが、売り口上に見事に釣り込まれたのである。この余計な買い物のせいで、別の店で見つけた「盗賊の鍵」を買えなかったのが腹立たしい。しかし盗賊の鍵とは…なんと魅力的なネーミングであることか。 材料を採りに行ったまま帰ってこないという冠職人を連れ帰った頃にはお金がたまっていたので、さっそく鍵を買って銀行に盗みに入る。目の前で銀行強盗が行われているのに騒ぎも怒りもしない職員が薄気味悪かった。ストーリーが進んで、忘れた頃にフクロにされたりはしないだろうか? この町では他に地図と銅の剣を買う。剣を装備したら「かっこよさ」が上がった。なんだこのステータスは? |
お祭りで妹に降霊した精霊のお告げを受けて、故郷を出ることに。餞別は誰からもなし。村長がお使いのお釣りを餞別代わりにして済ませてしまったのは、たぶん長引く不況のせいだろう。 なにげなく武器屋をのぞいてみたら、めちゃ高そうな鎧がある。主人曰く、7000円で売ってくれるとのこと。こちとら200円くらいしか持ち合わせがない。足元見やがって。でもあの「精霊の鎧」は欲しい。意地でも手に入れてやる。…というわけで、今後よほど困らない限り買い物をしないことを決意。主人公が今着ているのはうろこの鎧だが、次はこの精霊の鎧で決まりだ。貧弱すぎて死にかけても構うものか。武器も買わないぞ。2つ目の町で買った銅の剣でひたすら耐えてやる。 バザーの町から少し歩いたところで城を発見。特別理由もなく聞き込みを開始。決定ボタンを連打していたら、城の兵士募集に応募することになってしまった。うだうだしていたら募集開始の鐘まで鳴り出す始末。いやだ。兵士なんかになりたくない。おれは勇者だぞ? しかしいつまでたっても鐘が鳴り止まない。このままではストーリーが進まないと仕方なく王宮に向かう。すると兵士長なる人物が現れ、志願者6人を前にして、兵士になれるのは選ばれたものだけだとのたもうた。おいおい、人手不足なんだろ? そんな選り好みしてる余裕があるのか。しかし偉いものには巻かれる主人公・パパイヤは、言われたとおりに試練を受けるため、ライバルたちを追って塔に直行するのである。 |
要するに、他の候補者と競争しろってことね。楽勝、楽勝…と思ったら、雑魚敵が強くて思いのほか苦戦する。ライバルたちはさくさく進んでるようだ。いかん、こんなはずでは…これもおなべのふたのせいに違いない。 がむしゃらに塔を上っていくと、中ボスっぽい兵士が道をふさいできた。近道したかったらおれを倒せ? ハン、そんな体力ないね。あっさり諦めて遠回りしたら、結局道をふさがれて無理やり戦闘になった。話が違うぞ。回復魔法を使いきり、手持ちの薬草を半分消費してようやく仕留めたが、どう考えてもこの先まともに試練を越えられる状態ではない。ちょっと先だけのぞいて引き返そうか…と弱気になる。 で、少し進んだら競争者の一人がいた。「そこから下をのぞいてみろ」というので正直に外壁から下をのぞきこんだら、背中を押されて1階まで落とされてしまった。頭上から馬鹿にした笑いが降ってくる。ふん、そんなことだろうと思ってたさ。ちょうど城に戻って回復したかったところだからな。作戦通りというやつだ…ほんとうだぞ。 慌てず騒がずのんびり戻って、宿に泊まって、のんびり塔に戻る。するとおかしなことにさっきより人が減っている。嫌な予感。勢いこんで塔を駆け上ると、主人公の名前の由来になったパイナップル男が一番乗りで塔の頂上にたどり着いたところだった。なんてこった…やつらはこんな塔の攻略に丸1日かかったのか。こんなことなら宿になんか泊まるんじゃなかった。 しかしもう後の祭りである。パイナップル男は念願の兵士に選ばれ、主人公は次点で落第。勇者候補、兵士にすらなれず。町のみんなが慰めてくれるのが余計に痛い。塔で背中を押しやがったやつを見つけたら憂さ晴らしにおなべのふたで殴りつけてやるのに…と探し歩いたがどこにもいない。さてはおれを恐れて城を出やがったな。追っかけようと城を出ると、逆にパイナップル男が主人公を追ってきた。 「暴れ馬を捕まえろと命令された。おれだけじゃ無理だ。一緒に来てくれ。そしたらお前も兵士になれるぞ」 ひ弱なやつめ。馬も一人で捕まえられないのに兵士になんかなるな。しかしここはライバルを蹴落とすチャンスである。主人公はパイナップルに同行することにした。 |
あっさり馬を捕まえて城に戻ると、主人公も兵士に抜擢された。そりゃあ、パイナップルみたいなのばっかりだったらおれだって兵士になれるさ。王様にお目通りも叶い、なんちゃらの鏡を探してこいと直接命令をもらう。 関所を越えると変な家が。そこでパイナップルが瞬速で家1軒建てるという異能をみせる。なんだ、お前は大工だったのか。思わずステータスをチェックすると、「旅の武道家」とあるではないか。武道家? しまった、武道家に竹やりなんか装備させちゃ駄目じゃないか。武道家といったら素手だな。ならお前も素手だ、素手でいけ。皮の鎧も動きが悪くなりそうだな、旅人の服でも着ていろ。…しかし装備をはいでもさして強くならない。むしろ弱くなった気がする。所詮大工か。 その後大きな穴に落ちて下の世界へ。体が透明になり、他の人からは見えない状態に。目の前の神殿には何もないので、歩いていくと港町を発見。 なんだか事件が起こっているが、こちらの姿は向こうにみえず、こちらの声はあちらに聞こえずでなんともはがゆい。教会の神父は職業柄主人公たちの気配を察してセーブさせてくれた。宿屋も偶然を利用して泊まれたが、偶然にしては宿屋の親父の言動がおかしい。今日は暇だから商売の練習でもしようだと? じゃあなぜおれの所持金が減るんだ。おまえ、じつはおれたちが見えてるだろ。 町をほっつき歩いていると、箱の中から「鉄の爪」を発見。爪といったら武道家だ。パイナップルに装備させ、外に出て2、3の敵を殴ってみると予想以上に強い。あいかわらず銅の剣一本で済ましている主人公は急に存在感がなくなってしまった。まあいいさ、これも精霊の鎧を手に入れるまでの辛抱だ。 港で怪しい女に誘われ、どこかに連れて行かれることに。パイナップルがお祈りしていけ(=セーブしていけ)とうるさいので、教会に寄った。 |
連れてこられたのは占い師の婆さんの家。姿が見えないのをなんとかするかわりに、洞窟の奥にあるなんたらのしずくを採って来いと言われる。 へそ曲がりの主人公はすぐには洞窟に向かわない。家の外にある井戸が気になって覗き込んでみると、「いどまじん」なる敵が出現。案外強い。押され気味な中、主人公の頭にパイナップルのセリフが響く。 (教会でお祈りしていった方がいいんじゃないか?) (お祈りしていった方がいいんじゃないか?) (セーブしていった方がいいんじゃないか?) (この先いどまじんが出てきてやられるかもしれないからセーブしていった方がいいんじゃないか?) パイナップル…おまえ知ってたな? |
怪しい女は仲間に加わったくせに協力しようとする気配がない。戦闘にも参加しないし能力値すら表示させない。洞窟に入っても何も言わないし、主人公&パイナップルが瀕死になり毒に見舞われ逃げ切れず全滅の憂き目にあっても泣きも笑いもせず、教会にまで飛ばされてようやく復活した主人公の後ろにそ知らぬ顔で並んで無駄に足踏みしているおまえは人間かこのやろう。 そんなこんなで洞窟の最奥部へたどりつくと、トカゲのなり損ないみたいなやつが祭壇の前に陣取って、天井からこぼれるブツをなめている。こんなやつに普通に声をかける主人公も主人公だが、トカゲの出来損ないは振り返って丁寧にも返事をしてくれる。 「おつまみも欲しくなってきたところだし…おまえらをかじるとするか~!」 セリフは正確ではないが、頭の悪そうな発言だということに変わりはない。で、その頭の悪そうなやつに3回ほど全滅させられる。世の中無情だ。おつまみ程度でいいなら殺さんでくれ。 4度目の挑戦で運よくトカゲを倒し、婆さんの力で自分たちの姿が見えるようにしてもらう。怪しい女もようやく本当の仲間になった。回復魔法が使えるということは、パイナップルよりは使いでがあるだろう。せいぜいこき使ってやることにしよう。 次に目指すはお城…って上の世界にも同じ城があったぞ。この時点でいろいろ妄想できるが結論など出るはずがない。まあいいか。ストーリーどうりに進めば謎も解けることだろう。 |
城下町も城も上の世界とそっくりで、住んでる人だけ違う。たいていは上の世界より年寄りだ。ははあ、上が過去で下が未来の世界と言いたいのか? しかしそれでは説明のつかないこともいくつかある。てことは上は下の世界の人の願望でできてるとか。大方そんな流れに違いない。まずは例によって情報収集でもするか。 町中ではみんなが主人公のことを王子に似てる煮てるともてはやしてくれる。ほう、そうか。なら成りすましてやろうと意気揚揚と城に乗り込んだらあっさり追い返された。当たり前か。ところが城下町の怪しい男がこんな誘惑をかけてきた。 「貴族っぽい格好をしていたら、王子と見分けがつかないな」 …越後屋め。道具屋に「貴族の服」なる鎧(?)を売っているのは当然チェック済みだ。きっとこれを買わないと城に入れないというオチなのだろう。改めて道具屋に行って値段を確かめる。ずいぶん高いな。庶民が貴族の服など売ってどうするのだ、いいからこの王子によこせと愛用の銅の剣をちらつかせたいところだが、そんなコマンドは当然見当たらない。精霊の鎧のためにずっとうろこを着てきたが、その努力もどうやらここまでか。涙を呑んで服を購入、そそくさと主人公に着せる。主人公が着ていたうろこの鎧は、売るのも芸がないのでパイナップル頭にくれてやる。 で、首尾よく城に潜入。妙に鼻の利くガキに見破られそうになった以外はほとんど誰にも怪しまれない。それどころか「王子が帰ってきた」と泣きそうになるやつまでいる。よくもこんなフシアナばかりで城の運営ができるものだ。 王の寝室に行くと王と王妃が寝くさっている。なんでもしばらく前から目を覚まさなくなったらしい。なんてうらやましいんだ。こっちは精霊のお告げに故郷を追い出され、色の浅黒いパイナップルと冷血女につきまとわれ、草やトカゲに何度も殺されては自動的に復活させられ、わけも分からずほっつき歩いているというのに。できることなら代わってやりたいが、どうせ代われやしないんだから、これ以上の長居は無用だ。タンスから絹のローブをかすめとり、早々に脱出を図る。…ああしかし、それなりに目ざといやつはいるものだ。王がいない間に専横政治をほしいままにしていたという、やたらと評判の悪い大臣が帰ってきた。で、顔を合わせるなりこんな不届きな発言をかましてくれる。 「あなたが本物の王子かどうか試させてほしい」 …打ち首にしてやろうか? しかしそんなコマンドは残念ながら見当たらない。まごまごしていると、さらにこんなキラー的質問を浴びせてきた。 「死んだ妹姫の名前は?」 そして出てくる4択のウィンドウ。って4択かよ。クイズ番組じゃあるまいし。 これまでそんな情報なかったぞ? ははーん、読めた。じつはこの中には答えがないってオチだな? で、どれか1つを選んだ途端に「お前は偽者だ!」とくるつもりだろう。その手には乗らないぜ。疑り深い主人公は、どれも選ばず真っ先にキャンセルボタンを押した。この中に正解はない、という意思表示である。ふははは参ったか悪徳大臣め… …何も起こらん。4択ウィンドウがちょっとちらついただけ。どうやらこのゲームに発言拒否機能は用意されていないらしい。われながら名案だと思ったのになあ。 仕方なく適当に名前を選んだら… 「お前は偽者だ!」 フン、やっぱりそれかよ。 |
城から追い出されて向かった先には小さな村が。村の中に大きな滝が流れている。なんでもきれいな水で有名らしい。なるほど道具屋に「アモールの水」が売られている。ふっ、さてはこの水がいつかイベントに関係してくるな? と先読みして1つ購入する。その後村のあちこちの樽からアモールの水が見つかる。 武器屋をのぞくと、なんと「鋼の剣」なる強そうな武器が売られていた。思わずわれらが主人公の装備をかえりみると、あいかわらず銅の剣をご愛着なさっている。さすがに最近戦闘がつらいわけだ。パイナップルに比べて見劣りすることはなはだしい。ここは奮発してやるか、と2000円払って鋼の剣を買ってやる。その直後、宝箱から「やいばのブーメラン」を入手する。鋼の剣より若干弱いが、敵全部を一度に攻撃できるだと。クソッ。 町の人の話を聞くうちにあれよあれよと誘導されて、しまいには教会で寝る羽目になった。寝たとたんに画面がゆらゆら揺れて、起きたらなんだか様子が変わっている。ベタだ。思ったとおり、どうやら上の世界に来たらしい。 教会から出たら、滝の水がみるみる赤くなった。工場排水か? と変なところで義憤に目覚めて滝の上流に駆けつけてみると、下の世界では通行止めになっていた洞窟に入れた。そこで剣を洗っている一人の女。 「血が落ちない。落ちないよお」 なんでも一緒に洞窟の宝を獲りに来た相棒を殺してしまったらしい。ドラクエの牧歌的な雰囲気と殺人事件というミスマッチぶりがえぐい。おまけに血が落ちなくて滝が真っ赤に染まるなんざホラー以外の何物でもない。女は仕方なく殺したんだとか言っているがほんとは何度も何度も刺したんだろう。 で洞窟の奥まで行ってみると、刺されて昇天したはずの男がモンスターと戦っていた。その動きがまた妙に機敏である。行きがかり上、助けに入ってモンスターを倒してやると、男はからっとした口調でこんなことをいう。 「あのばか、おれを殺したと思い込んでるな?」 死んだと思い込まれるほどざっくり斬られた男にしては元気がありすぎる。きっと死んだと見せかけて、宝を独り占めしようというハラだったのだろう。では洗っても洗っても血が落ちない謎の答えは? 決まっている。女が剣をこするたびに自分の手を切っていたのだ。なんとも血の気の多い女である。 かくしてドラクエに不似合いな事件は後味の悪さだけを残して幕を閉じた。 |
鏡の塔みたいなのを見つけたのでひたすら上ってみた。主力のパイナップルのとびひざげりが効かない影みたいな雑魚敵に全滅させられつつ、ひたすら上る。 途中で迷子みたいなやつを拾って仲間につけた…というか勝手についてきた。この迷子、あつかましい上に弱い。でも不思議と死なない。しぶといだけで使えない。要するになんなんだ。 塔内でずっと探していた鏡を発見し、上の世界の王様に見せに行く。 王様に見せたら、王様が女王様に変わってしまった。しかも姿が変わって頭のネジまで飛んでしまったのか、「じつは魔王が王なのです」などと大真面目に言い出す始末。そこは主人公も暇なので、このイカれた話に付き合って女王のお供をすることにする。 城から南へ歩いて行くと魔王の城、地底魔城が…ってそんな近くかい。魔王の城もずいぶん身近になったものだ。しかも魔王を見つけてひっぱたいてみると案外もろくて、あっさり勝ってしまった。逃げようとする魔王に鏡を突きつけると、魔王はみるみる王様の姿に。それを見た女王が勝ち誇ったような顔をした。だったら戦う前に鏡を使えよ。 「よくぞ助けてくれた。礼をしたい。城で待ってるぞ」 と言い残してさっさと帰ってしまう王様。一緒に帰ればいいじゃんと突っ込みを入れた人は私だけではあるまい。なんだあの態度は。カチンときつつも褒美欲しさに城に戻ってみれば、王様がまだ帰って来ないと家臣がおろおろしているだけ。きっとカジノにでもいるんだろうと思い城を出ようとすると、塔で知り合った迷子が知ったような口をきく。 「ほら、城は城でもこの城じゃないのよ。他に城といえば…」 城といえば…地底魔城か?? 本気でそう思い込んだ主人公は、ためらいなく魔王の城に戻ってみた。ああ、ここって雑魚敵がウザいんだよな~。王様なんでこんなとこに戻ったんだよまったく…と苦労して城の広間まで来てようやく気づく。王様が帰る城っていったら下の世界の城に決まってるじゃん。他に城ないし。とにかく魔王の城なわけないじゃん。 しょげそうになったが、このとき財布の中身が7000円ちょいに膨らんでいることに気づく。おお、精霊の鎧の代金ぴったりではないか。鎧を買ったらとたんに宿にも泊まれなくなるがだからどうした。というわけで即座に故郷に舞い戻り精霊の鎧をゲット。主人公だけむやみに堅くなった。王様のことは一瞬本気で忘れた。 |
魔王の城に戻ったはずの王様を下の世界で見つけたら、王様は褒美のことなどけろりと忘れてさっそく次の命令を出してきた。魔王の島に行くためになんたら族から船を借りてこいだとさ。こっちも暇だからすぐにそのなんたら族の村に行って茶番を見てとんぼメガネみたいなやつを仲間にして船もゲットする。船に乗ると自動操縦で魔王の島へ…だから近すぎるっての。船で川を下りたらすぐじゃん。これなら船なんぞいらん。泳いでいける。 短い航行を終えて船を降りようとすると、迷子がとつぜんこんなことを言い出した。 「私、ここで待ってる」 待たなくていいからと言いたくなったが、代わりにとんぼメガネがついてくるならいいかと思い直す。ところがこいつも案外弱い。村では救世主みたいにもてはやされてたくせに、おまえは弱者の代名詞かってくらいよく死ぬ。そのたびに町に戻って生き返らせるのでちっとも先に進めない。おまけに魔王の島に戻ってくるたびに 「私、ここで待ってる」 だったらわざわざ島までついてくるな。 迷子も腹立たしいが、とんぼメガネはもっと腹立たしい。そうだ、こいつは今日からとんぼメガネ改めハッタリくんと呼ぶことにしよう。 |
長くて暗い洞窟を抜けると、とつぜん森の中に出た。一行はそこでキャンプをすることに。っておいおい、このシーンならオープニングで見たぜ? まああのときはとんぼメガネ…じゃなくてハッタリくんはいなかったけど。 「なんか前にもここに来たことがあるような気がするんだよなあ」 パイナップル、お前頭の中身までパイナップルなのかよ。 「ここで笛を吹けばいいはずよ、あのときと同じように」 冷血女の思わせぶりがまた一段と気に食わない。 「ああっ、思い出せそうで思い出せない!」 だからオープニングと同じだって言ってんだろとキレかけたところで、石になったパイナップルを発見。そう、主人公とパイナップルと冷血女はオープニングで魔王に石にされたのだ。この石に、動いてる方のパイナップルが吸い込まれてパイナップルの石像いっちょあがりかと思ったらなぜか石化が解けてパイナップルが新しい技を思い出した。ますます強くなったパイナップルに心ならずも声援を送ってしまう。なにしろたいていの雑魚敵は一撃で葬ってしまうのだ。きっとこのあと主人公と冷血女の石もどこかで発見してパワーアップという流れなのだろうが、ちょっと強くなったくらいではパイナップル様にかなわないと早々に諦めがついた。石すら存在しないハッタリくんに至っては語るに及ばず。 で、いざ魔王に挑戦。全滅。再挑戦。倒したと思ったら魔王本気モードでかかってきてまた全滅。ここで精霊の鎧を奮発したのが祟って仲間を生き返らせる金がなくなった。仕方ないのでレベル上げをする。そして三度目。本気モード相手にまともに戦うとハッタリくんと冷血女がすぐに死んでしまうので、二人は回復魔法を使わないときはひたすら防御という消極策に出たところ、MPが尽きてあと一回攻撃くらったら死人が出るというところでなんとか勝てた。魔王の名に恥じない強さであった。が、倒されたあとのセリフがありきたりだったのは残念だった。 「こ、こんなはずでは…」 わかったわかった。ちゃんと成仏するんだぞ。 |