12001年11月18日  (日刊)
魔界タイムス


魔界移民局 人間の少女を保護

第三区繁華街

 十七日夜九時頃、第三区繁華街にあるカラオケボックス「悪魔のささやき」付近で人間の少女を見かけたと十三番通報があった。区警察の警官が現場にいた少女を保護し、その後少女の身柄は魔界移民局に移された。
 少女は服装と年齢から水夫見習いと見られ、付き添いの女性職員に対してしきりに「ただのプチ家出」という言葉を繰り返しているという。魔界に来た理由については「来るつもりはなかった」「でも二、三日は帰りたくない」「今帰っても親がうざい」と乱暴な言葉遣いで話しており、小型の箱のようなものを掲げては「なんでここ電波悪いの?」と不機嫌になるという。移民局は少女が落ち着くのを待って人間界に強制送還するとしている。


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